厚生年金保険
厚生年金の歴史は国民年金より古い
厚生年金の前身は、1942年にはじまった労働者年金保険です。男性だけが対象とされていましたが、2年後の1944年に厚生年金保険に名称が変更となり、女性も保険の対象となりました。国民年金の開始は、これよりずっとあとの1959年です。現在の年金保険制度が複雑で、企業年金である厚生年金が、公的年金に位置づけられている所以が読み取れます。その後も、社会状況の変化により改正がおこなわれ、今後も変更されることでしょう。
前述の通り、厚生年金加入者は、国民年金被保険者の第2号に分類され、国民年金に加入していることになります。扶養している配偶者も第3号被保険者に分類されていて、保険料負担の必要はありません。配偶者が厚生年金保険に加入しているだけで、国民年金の保険料を納めているのと同じ扱いになります。
会社員のための年金制度
企業年金とも呼ばれる厚生年金ですが、その名の通り企業に勤める会社員が加入します。厚生年金に加入する事業所とは、1人以上の従業員を雇う法人と、常に5人以上の従業員がいる個人事業所です。そこに勤務する労働者は、必ず厚生年金に加入することになっています。日雇い労働者や、季節職員など一定の期間以下でしか、連続して勤務しない人はその限りではありません。他に農林水産業団体に勤める人や、船員も厚生年金に加入します。
給与の額に応じて雇用主と折半で納付
国民年金の保険料は、所得に関わらず一定であるのに対し、厚生年金保険の保険金額は、給与に応じて変わります。2006年度の一般会社員の保険料比率は14.642%で、この金額を雇用主である事業所と半額ずつ負担します。このように、雇用主と被保険者が半額ずつ負担することを、労使折半といいます。基本月給により、30等級に分けて保険料を算出します。月給だけでなく、ボーナスも対象になります。ボーナスは実際の賞与額に、保険料比率を乗じた額が保険料となります。
少子高齢化が進む中で、厚生年金も拠出される給付金の額が増大しています。被保険者の保険料比率は、今後徐々に上がっていくことが予想されます。年金も積み立てているお金を運用しています。不景気の影響で、現在の予定利率もかなり低いものに設定されていますが、それが改善すれば、保険料の上昇も押さえられる可能性があります。
